”投資はできるだけ早く始めて、知識と経験を積んだ方がいい”ーーーそうはいっても、「なんとなく怖い」「何から始めたらいいのかわからない」、今回はそんな方に向けた内容です。 同じような不安を持った投資初心者の主婦おもちが、どんなきっかけで資産運用を考えるようになったのか、投資を始めてみてどうだったのかを振り返り、初心者でも始めやすい投資方法をご紹介します。 迷っているどなたかの判断の一助となれば幸いです。
▼目次 1.投資との出会い ✔︎株ってお得? ✔︎貯めるもリスク? 2.とにかく始める ✔︎やってみないとわからない ✔︎運用は資産形成を終えてから? ✔︎チャンスを待って一括投資? 3.”とにかく始めてみた”メリット 4.初心者にもおすすめの投資方法
慎重派の主婦、投資に出会う
資産運用って、お金持ちがするものだよね。
庶民は堅実にコツコツ貯蓄の一択!
我が家でも以前まではそう思っていました。
家計簿をつけて家計の収支は把握していましたし、スローペースながらも継続して貯蓄はできていたので、あとは一部を定期預金に移すかお給料が上がるのを期待して待つのみ!といったところです。
投資は限られた人だけが儲けを出せるもので、多くの人は損をするもの、損をする可能性が高いのに大事なお金を投入するなんてナンセンス、そんな認識でした。
株ってお得?
意識が変わったきっかけは、ほんの些細な出来事から。夫婦で街を歩いていると、証券会社の外に株主優待の張り紙があったのです。何気なく眺めた後、気になって少し調べてみました。
すかいらーくの株を買ったら、毎年食事券が貰えるんだって
夫の目に留まったすかいらーくホールディングス(3197)は、100株で2,000円の食事券が年に2回貰えます(2021年10月時点)。
しばらく使う予定のないお金を預貯金として寝かせておくより、お得な優待株を持つ方が楽しみが増えていいかも?と、まだ資産云々の意識はなかったけれど、とりあえず証券口座を開設してみました。
口座を開いてからもう随分経ったけど、まだ何も買わないの?
リスクが怖くて踏み出せない!
もっと勉強してから始めようかなぁ…
投資の場合は預貯金と異なり、元金よりマイナスになってしまうこともあります。その不安をなかなか受け入れられず、また、どの程度の知識があれば安心なのかも分からず、しばらくは色々な株の情報を眺めるだけで時間が過ぎていきました。
貯めるもリスク?
購入に踏み出せない間、株式投資について調べるうちに“インフレリスク”と”複利の効果”を知り、資産運用を本気で考え始めるようになります。
インフレリスクの解説はこちら
https://kabu-publisher.net/index.php/2021/10/09/inflation_1/
それでもまだ家計のお金を投資に使う勇気はなく、まずは妻おもちの独身時代の貯金で試してみて、しばらくしてようやく家計から積立NISAも始めることになったのでした。
我が家はちょっと慎重過ぎたかとは思いますが、わたし達と同じように、「投資に興味はあるけれど、よく分からなくて…」という方はたくさんいるのではないでしょうか。そんな方々には、とにかくまず始めてみることをお勧めします。
とにかく始める
やってみないと分からない
わたしは思いきって株を1銘柄購入してみたことで、本やネットを眺めていてもいまいちピンとこなかったものが、だんだん分かるようになっていきました。やってみることで、“漠然”としていたものが“具体的”に変わるので、何を調べたらいいかも分かってきます。
百聞は一見にしかずのように、事前にいくら勉強しても実際の経験には敵いません。やりながら勉強していく方がずっと効率がいいです。
現物取引では、元金が減ることはあってもマイナスになることはありません。最悪無くなっても惜しくない(本当は1円も減らしたくないですが)金額で、まずはやってみることです。
運用は資産形成を終えてから?
投資はせずに労働所得で資産形成を行い、退職してから貯めたお金を運用しようと思っている方、いませんか?
でも、一生懸命貯めた大金を、いきなりリスクのある投資に回せるでしょうか。運用を始めてすぐに暴落が起きても、冷静でいられるでしょうか。
練習という意味でも、早くから投資を行い、自分にとって無理のない運用方法や心地良い投資との距離感を掴んでおいた方がいいと思います。もし「少しでもリスクがあるのはもう絶対耐えられない!」となり、安全資産でやっていけるように労働所得でなんとかするべく舵を切るにしても、早い方がいいですしね。
また、投資を行うことで、資産形成のスピードアップも図れるでしょう。
チャンスを待って一括投資?
「始めたいけど、次の暴落とかチャンスを待った方がいいのかな」という方もいるかもしれません。
株式の暴落時に一括投資を狙うとして、それがいつ起きるかは誰にも分かりませんし、どこが底値なのかも誰にも分かりません。暴落を待つ間にどんどん株価が上がって利益を逃す可能性や、底値だと思って株を買ったらまだまだ下がって資産を減らす可能性もあります。
初心者がチャンスを見極め、資金を一気に投入するのは、精神的にもとても難しいと思います。
一括投資を狙うにしても、そのために資金の一部を取っておく傍らで、少しずつでも投資を始めて機会損失を減らし経験値を上げておくのが良いでしょう。
”とにかく始めてみた”メリット
1.お金に関する知識が増える
投資を始めようと思って勉強していくと、お金に対する意識が変わります。自然と色んな情報に触れる機会が増え、投資以外のお金の知識も増えました。
2.ライフプランがより鮮明に
どのくらいの金額を投資に回すのか?いつまでにいくらの安全資産を確保する必要があるのか?マネープランを考えるには、前提となるライフプランが必要です。以前よりも具体的にライフプランを考えるようになりました。
将来の夢を描く楽しみもありますし、具体性があると、どこかに不安があっても対処方法を探ることが出来ます。
3.精神的なリスク許容度を知れる
たとえ完璧なマネープランを立てて、「ここまでリスクを取っても大丈夫」と頭で分かっていたとしても、実際に資産がマイナスになったときに精神的にどのくらい耐えられるかは別です。
値動きを気にせずどっしり構えられるタイプなのか、狼狽売りしたり下落が気になって生活に支障が出てしまうタイプなのか、経験してみないと分かりません。プラスとマイナスの両方を経験して、自分の精神的なリスク許容度が分かってきました。
4.国内外の政治や経済に興味を持つ
世界で起きている様々な出来事が自分の資産に影響してくるので、今までは「ふーん」と流し見していたニュースも興味を持って見るようになります。社会がどう回っているのかを知り、自分と世界の繋がりを知っていくのは面白いです。
5.楽しい!
単純に、株価が上がると嬉しいです。上昇が続く局面では含み益が増えるのを見てはニヤニヤしてしまいます。
また、配当の入金や優待が届く楽しみもあります。
初心者にもおすすめできる3つの投資方法
1万円未満の少額で始められる投資方法も結構あるね
積立NISA
投資を始める際の第一選択肢と言ってもいいでしょう。100円から投資可能なので、コーヒーを一杯やめるだけで開始できます。
投資対象について調べるために時間を割けない、どのタイミングで購入したらいいか分からない、といった不安も、金融庁が定めた要件を満たしたものに対象が限られている、積立なのでタイミングの考慮はいらないという仕組みで軽減できます。
単元未満株・ミニ株
証券取引所では1単元(100株)単位で取引するように統一されており、1単元に満たない株数の株式を単元未満株といいます。
証券会社によっては単元未満の1株からでも投資できるようにしたサービスがあり、これは通常の取引とは区別し、“S株”“ワン株”など、各社ごとに定めた名称で呼ばれます。
また、1単元の10分の1(10株)単位での取引サービスをミニ株といいます。
メリット
◉1株なら数十〜数百円という少額で買える
→株価が下がっても損失は少ない
→銘柄・時間を分散しやすい
◉1単元だと数百万円と高額で手が出ない値がさ株も、1株なら手が届きやすい
◉単元未満株でも株数に応じて配当は受けられる
デメリット
◉単元株の取引と比べ、手数料が割高なことが多い
◉少額な分、値上がり益はあまり望めない
◉リアルタイムの取引ができないため、自分の思った株価では売買できない
→短期投資には向かない
◉ほとんどの場合、優待は受けられない
ポイント投資・ポイント運用
現金を必要とせず、手持ちのポイントを使って投資ができるサービスが増えてきています。なんといっても資金の損失がないというのは大きく、精神的な負担なく気軽に投資を始めることができるでしょう。
リスクに対する不安の強い方にとって、はじめの一歩として試してみるのに最適なのではないでしょうか。
わたしは個別株からスタートしましたが、今振り返るともっと早くから家計で積立NISAを始めていたらよかったなぁと思います